2016年2月27日(土)
府中市遺跡調査会40周年記念事業「発掘でわかった昔の府中」と題する講演会がグリーンプラザで開かれた。調査結果の報告会というので興味を惹かれた。
府中では縄文時代から近代に至るまでの遺物が多数発掘されている。この40年間で1700箇所を超える発掘調査が行われ、国庁や家康の府中御殿などの所在が明らかになってきた。
府中は歴史と伝統の地である。歴史は連綿と続いている。近年には、墓地、刑務所、競馬場、軍の基地や軍需工場、米軍基地、近代産業の大工場もやってきた。今なら猛烈な反対運動が起きそうな施設の目白押し。この中には消えたものもあり、名を変えて残っているものもある。
「みやこ」から遠い割には交通便利で、歴史も古く、土地も広く、住民は純朴かつ寛容。今、府中は住みよい町として、けっこうな人気という。しかし、お人好しのように見えて意外としたたかに生き延びてきた祖先の「府中魂」こそ、この町の魅力なのかもしれない。
くまじい、おくまちゃん、ムサシカメ丸とやらも、頑張ってもらいたい。
(田中則夫)