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作成日 2017.05.07

この記事の分類 府中絵日記, 美術・工芸

竜宮城 田原藤太秀郷に三種の土産を贈る

竜宮城 田原藤太秀郷に三種の土産を贈る2017年5月7日(日
 府中市美術館の「歌川国芳展 21世紀の絵画力」へ。国芳は江戸末期の浮世絵師だが、現代のイラストレーターが江戸時代にタイムスリップして作品を残したのではないかと思うほど、目のつけどころが先端的だ。今生きていたらきっと情報ツールを巧みに使いこなしているだろうなと思いながら、場内を一巡り。

 釘付けになったのが龍宮城を漫画チックな赤毛の竜神(それともお姫様?)に見送られ、亀の背に乗って帰る武者の絵。モデルの田原藤太は平将門を討ったことで知られた実在の武将という。足利尊氏開基と言われる片町の高安寺は、この秀郷の館跡だと解説にある。府中市ゆかりの人物なのだ。高安寺の名前が思わぬところで出てきたので、あらためて細部まで見直した。

 琵琶湖に住む竜神一族を苦しめていた大ムカデを退治した秀郷は竜宮に招かれ、礼を贈られる。えっ、実在の人物がなんで竜宮城へ。しかも、客人をぞろぞろと送っていくのが得体の知れない魚類や甲殻類。竜神と魚の頭から突き出た棒の先端にサザエらしき巻き貝。何これ。

 見れば見るほど奇妙だ。作者はどんな人なのだろう。タイムマシンがあったら絶対に会いにいきたいです。

(関口まり子)