朝日町の桜並木

2013年3月24日（日）
　心の準備もないままに、あっという間に咲いてしまった今年の桜。一目見ようとカメラ片手にお気に入りのスポットへ。ここは府中の東の端、調布市との境、警察大学校の裏にある桜並木だ。ぼんぼりも人の流れもない。たったひとりで背の高い桜を見上げながらゆっくり歩いてゆく。

　引っ越しの多い生活だったので各地の名所で桜を見てきた。ちょうどこのシーズンは別れと出会いの時期でもある。せっかく仲良くなった人たちとの寂しい別れも数多く経験したが、桜を見ていると一緒にお花見をした仲間の顔、その時々の光景、自分の気持ちなど様々なことが鮮明に思い出される。

　「さまざまの事思ひ出す桜かな」芭蕉　
芭蕉４５歳の時の句とのことだが、私も年齢を重ねるごとに桜との思い出が積み重なってゆく。

（前川　純子）