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作成日 2013.12.08

この記事の分類 場所・施設, 府中絵日記

寿町の発掘現場

寿町交差点工事現場2013年12月8日(日)
 けやき通りと桜通りの交差点そばに長らく無人のまま残っていた古い家屋が取り壊された。けやき通り沿いはおおかたがビルで、木造の平屋建ては珍しい存在だった。

 敷地の三方が道路なのであたりの見通しがいっぺんによくなった。後にはやはりビルが建つらしい。信号待ちの人たちがちらちらと工事の様子を眺めている。

 この交差点をほんの少し甲州街道方面に行ったところでは、もう何年も前、建て替え工事の折に「まいまいず井戸」が発見され、それが郷土の森公園に復元されている。この手の旧跡はあまり珍しくもないのかもしれないが、昔の人の暮らしを思うと感慨ひとしお。

 家を囲っていた塀が取り除かれ、敷地の片隅に小さな社と馬頭観音の石碑があったことを初めて知った。江戸時代のものかしらと当てずっぽうに呟いてみたが、碑には大正十年四月という文字が刻まれていた。当時のここら辺はのどかな山里という感じだったのだろうか。

(関口まり子)