使い捨てライターにならないための講座

2015年12月10日（木）
　ライター入門講座が終了した。府中市生涯学習センターのパソコン学習室を会場に、3ヶ月にわたってウェブ特有の文章技術を受講者の皆さんと共に学んできた。

　講義の前半は執筆に役立つツールの使い方や情報収集のノウハウなどを紹介、後半は合評を行った。課題作品は前日深夜に提出されることも多く、毎回ハラハラさせられたが、これが思った以上に楽しく、心待ちにして下さる方もいて、私も大いに刺激を受けた。

　当たり前のことだが、まったく同じ文章は盗作でもしない限り絶対に出てこない。書く方にとっても読む方にとっても毎回必ず発見がある。さらに、他人の作品を読んで感想を述べ、他人の感想を聞いて自分の作品を見直すという経験を繰り返すうち、自分を取り巻く周囲だけでなく、自分自身の考え方や生き方が次第にくっきり見えてくる。

　読ませるテクニックとか、アクセス向上の裏ワザとか、巷にはさまざまな文章術の本が出回っているが、小手先の技術を器用に使うだけなら、使い捨てライター止まりだ。

　人の心に届く文章は人の心からしか生まれてこない。それを再確認する機会を与えてくれた関係者や受講者の皆さんにただ感謝するのみ。

（関口まり子）