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作成日 2019.01.14

この記事の分類 場所・施設, 府中絵日記

府中公園3人ぼっち

府中公園、木の下のぬいぐるみ3体

2019年1月14日(月)

 早起きは三文の徳と言うが、家族が寝静まっているのに目が覚めてしまうことがたまにある。トシのせいなのか。誰も相手にしてくれない。こういうときは散歩に出るしかない。

 健康ウォーキングのつもりで行き当たりばったりに裏道から裏道へ、見知らぬ人の庭の木々を仰ぎ見ながら、角を何回も曲がり、府中公園にたどり着いた。まだ人の姿はない。滑り台などの遊具がある一角に差しかかったとき一瞬ギョッとした。木の下に大きくてきれいな熊や猫のぬいぐるみが寄り添って座っている。そして私に話しかけてきたのだ。

「僕たちがここにいるので驚いたでしょ。お星様が見たかったんだよ」

「昨日の夜、やっとみんなで出て来ることができたのさ。ふたご座流星群には間に合わなかったけどね」

「いやいや」と私は言い返した。「君たちは捨てられたに決まっているじゃないか」

 熊たちは何も答えなかった。

「でも、誰か優しい人が現れて君たちを引き取ってくれることを」と私はあわてて付け足した。「君たちの元家族は期待しているのかも知れないがね」

(田中則夫)