オリンピックトーチの巡回展示 | 府中まちコム
府中まちコム

この記事について

作成日 2021.04.03

この記事の分類 イベント・祭り, 府中絵日記

オリンピックトーチの巡回展示

2021年4月3日(土)
新型コロナウイルスの感染とスピードを競うかのように桜が満開となった。祭りは中止かと思われたが、恒例の出し物や模擬店をやめ、規模を縮めて開催された。

目玉はオリンピックトーチの特別展示だ。桜の木はもはや葉が目立ち始めているが、トーチがどんなものか、散歩がてら会場の中央公園へ見に行った。

トーチはケースに入れられ、展示台の前はものものしくロープを張られている。近くで見たい人や写真を撮りたい人はソーシャルディスタンスを守りつつ、粛々とロープに沿って行進する。パンダ見物を思い出したが、拍子抜けするほど人は少ない。コロナがなければ、花見の宴もそこかしこに開かれ、きっと歓声や拍手が湧いたことだろう。どこか冷めた雰囲気が漂うのは仕方ないことなのかもしれない。

園内をぐるりと一周するように、過去の桜まつりの写真を年代順に貼った展示パネルが並んでいる。初期の写真はモノクロで、あまり鮮明でないものもあったが、今はない商店や時代を思わせるファッションなど見飽きない。郷愁にかられつつ一巡した。 鎮座するトーチの写真も、異例の事態を物語る風景のひとつとして、後世に伝えられるのかもしれない。

(田中則夫)