武蔵国府太鼓、初春の調べ | 府中まちコム
府中まちコム

この記事について

作成日 2017.01.03

この記事の分類 府中絵日記, 音楽

武蔵国府太鼓、初春の調べ

武蔵国府太鼓2017年1月3日(火)
 くるるの前でバス待ちをしていたら突然大音響が聞こえてきた。まさか正月から建設工事ではあるまいと首を傾げていると、隣に並んでいた老女が頭上を指差し、
「伊勢丹の入り口で太鼓を叩いてんのよ。去年もやってたわよ、あたし見たのよ」

 バスが出るまでだいぶあるというのでペデストリアンデッキに上がってみると、デパートの入り口に幾重にも人だかりができていて、和太鼓の演奏を見物していた。腹が震えるようなすさまじい響き。迫力がある。赤いはっぴを着た連中がバチを頭上高くに振り上げる姿が流麗で、見ても楽しい

 楽器は大小の太鼓だけだが、曲想は意外なほどに変化に富んでおり、思わず引きずり込まれた。モダンだ。日本人の観客が無表情のまま直立しているのに比べ、外国人達がぴょんぴょん飛び跳ねて屈託ない笑顔で感動を表現しているのが印象に残った。ジャズと和太鼓のコラボが Jazz in Fuchu で行われているのかどうか知らないが、あったら楽しいだろう。

 予定のバスを乗り逃したかと思いながらバス停に戻ると、先程一人か二人しかいなかった列は最後尾がずっと遠くに感じられるほど長く続いていた。

(田中則夫)