分倍河原のサンキ

2023年5月25日（木）

服はたくさん持っているが、着て行く服がない。趣味のサークルで懸案になっていた亡きメンバーの墓参りを決行することになって、はたと迷った。墓地はかなり遠い。日帰り旅行の感覚だ。

コロナ騒ぎで、半径数キロ圏内から出ない生活が続いた。酒とテレビ漬けの優雅な日々。結果、身体容積が増大し、よそ行き用にとっておいた服はどれもパンパンになっている。

府中駅近くのル・シーニュやミッテンに行ってみたが、肥満体型の高齢者が着られる服は少ない。栄町のシマムラにも行った。何点か買ったが、なんとなく心残りだった。

今日は分倍河原駅近くに用があったので、帰りに古本屋を覗くつもりで「ミナノ」に寄った。総合衣料ショップ「サンキ」が目に入った。これまで素通りしていたが、入ってみて広さと品揃えの多さに驚いた。値段も手頃だ。

売り場を回ってあれこれ迷う楽しさ。かつてよく利用していたヨーカドーの感覚に似ている。府中本町駅前のヨーカドーは閉店し、朝日町の開業計画も立ち消えになったようだ。服の売り方も買い方も時代と共に変わっていくのだろう。

サンキで予定外の服を「爆買い」してしまった。「同じ数だけ処分してね」と家人に言われた。こちらはそう簡単に変われそうもない。

（田中則夫）