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作成日 2019.11.30

この記事の分類 イベント・祭り, 府中絵日記

私の日本語の学び方

2019年11月30日(土)

 府中国際交流サロンで日本語教室を長年手伝っているが、いまだに迷うことが多い。外国の人達が日本語をどうやって習得したのか、さまざまな立場の人たちの体験談を聴きたくて、千代田区の一ツ橋講堂で開かれたフォーラムに行った。国立国語研究所主催、題して「私の日本語の学び方」。

 特に興味を惹かれたのはスーダン出身のモハメド・オマル・アブディンさん。視覚障碍のため幼少期から本が読めず、19歳のとき来日して盲学校で学んだ後、大学に入り、後に教職に就いた。

 ユーモアたっぷりの話に会場は湧いたが、時間オーバーのため残りが聞けず、残念だった。視覚障碍は情報障碍であり、PCやインターネットで障碍を取り払えるという説についてもっと詳しく聞きたかった。

 彼はPCの音声出入力機能を使って漢字の文章を読み書きしているという。外国出身で、しかも生まれたときから視覚障碍があったのに、どうやって漢字を学んだのか。同音異議語の多い日本語の文章入力は気の遠くなるような作業ではないのか。

 演劇で日本語教育の活動を行っている平田オリザ氏の話も、コミュニケーション能力や、近頃話題になっている若者の読解力低下について考えさせられ、印象に残った。刺激の多い講演会だった。

(関口まり子)