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作成日 2020.01.09

この記事の分類 府中絵日記, 自然・動植物

カラスウリの怪

2020年1月9日(木)

 数日前、さくら通りを散歩中、市民プール北側フェンス際の生け垣に黄色い実がいくつかぶら下がっているのを見つけた。カラスウリだ。昔誰かに「ツキを呼ぶから財布に入れておくように」とタネを貰ったことがある。打ち出の小槌に似ているというのだが、いつの間にか消失した。蓄財に縁のない人生なのだ。

 落ちていたカラスウリの実を持ち帰って割ってみたら中身がグチャグチャなので乾燥させてからタネを取り出そうと思い、ベランダに出しておいた。

 次の日見ると、強風が吹いたわけでもないのに実が2メートルほど移動していた。また次の日見てみると、不思議なことに元の位置に戻っている。だが、中身は空っぽで、種を取ったピーマンのようになっていた。カラスの仕業か。

 ネットで調べたら、カラスウリはカラスの好物というわけでもないらしい。そんなことより目を引いたのは花の形だ。白い花弁の先から無数の糸を放射する、何とも奇妙な形状。夏の夜に開き、朝方にはしぼんでしまう。人目を忍ぶように咲くその姿は妖艶でさえあるという。

 俄然、開花の瞬間に立ち会いたくなった。しかし、真夜中に茂みの奥に入り込んでゴソゴソやっているところを見られたら、怪しいやつがいると通報されてしまうだろうな。

(田中則夫)