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作成日 2020.05.13

この記事の分類 場所・施設, 府中絵日記

野川の水鳥

2020年5月13日(水)

 新型コロナウィルス感染を防ぐため不要不急の外出を控えよという市のアナウンスがこれまでの「下校時刻になりました…」に代わって毎日聞こえてくる。

 言われなくても、行きたいところはほとんど閉まっているのだから家に閉じこもっているしかないのだが、この2、3ヶ月で体重が激増し、気が重い。

 多摩川の土手にでも行ってみようかと思ったら、同じような考えの人が押しかけるせいでリスクが高まっているという。それならと、野川の川べりを歩くことにした。

 武蔵小金井駅行きのバスを野川の手前で降りて土手に出た。木々の新緑が気分を爽快にさせてくれる。川沿いの細道は時折自転車や散歩の人たちとすれ違う程度で、拍子抜けするほど人に会わない。出会う人が皆マスクをつけているのが不思議な感じがする。

 水辺に降りると葉の生い茂った通路を案内してくれるかのように鳥がちょこちょこと前方を歩いていく。川の中からゴボゴボと水音が聞こえる。丈の高い草木をかきわけて覗くと、つがいらしい水鳥が芦の間を悠々と行ったり来たりしているのが見えた。のどかな景色だ。コロナの不安をいっとき忘れて初夏の風を存分に楽しんだ。

(田中則夫)