府中市民球場フェンスのパッチワーク | 府中まちコム
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作成日 2025.02.04

この記事の分類 場所・施設, 府中絵日記

府中市民球場フェンスのパッチワーク

2025年2月4日(火)

府中街道とさくら通りが交差する角にある市民球場。最初に造られたのは1950年というから築75年になる。冬季を除く期間中、野球の試合や練習場として多くの人達に利用されていると聞いてはいたが、中に入ったことはない。いつも素通りで、その存在さえ気にかけたことはなかった。

交差点に立ち止まったとき、空の青さの濃淡が気になって思わず見渡すと、野球場のフェンスのあちこちに穴を補修する網が貼られているのが目に入った。住宅用の網戸補修テープと似ている。古着に丁寧なお繕いを施したようにも見える。

大小さまざまな破れ目は鳥がつついてできたものではないだろう。雨風で腐食してできたのだろうか。もしかすると大ホームランの数と同じだけあるのかも知れない。快挙を示す証拠なのかも。

だとすると、ネットを突き抜けた球はいったいどこまで飛んで行ったのかしら。ガラス窓の割れる音と同時にオヤジの「こらーっ」という怒鳴り声が響く昭和の漫画のひとコマを思い出した。

(関口まり子)