太鼓とタコ焼き | 府中まちコム
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作成日 2018.05.05

この記事の分類 イベント・祭り, 府中絵日記

太鼓とタコ焼き

くらやみ祭り2018年5月5日(土)
 大國魂神社の例大祭。快晴。5月の風が爽やかだ。府中駅東側の道を神社へ向かって進んでいくと、旧甲州街道で大太鼓の行列に出くわした。

 大太鼓が6張りあるとか、何やらが世界一だとか、親切な解説アナウンスが途切れ途切れに聞こえてくる。行列を見送った後、脇から境内に入り、ひと渡りぶらついて参道に出ると、先程見上げた大太鼓が地響きを立てながらゆっくり本殿に向かって進んでいた。

 参道の両側に並んでいた屋台が4時前に一斉に片付けを始めた。「もうお終いなの」とタコ焼き屋のにいさんに尋ねると、みこし渡御のために参道をあけなければならないという。

 陳列台に残っていた最後のたこ焼きを買った。
「みこしは午後6時から。8時過ぎたらまたここに戻るよ」とおにいさん。ひと船600円の、つまむには大き過ぎるタコ焼きをまた買いに戻る気はないのだが、「マヨネーズをかけますか」と、マニュアル通りなのか、優しく申し出てくれた(遠慮したが)彼に、冷めた売れ残りだから負けてよと値切るのは思いとどまった。

 石段に腰を下ろして食べたその味は近頃主流の「ふわとろ」。テキ屋さんの顔つきもタコ焼の味も私の子供の頃とはずいぶん変わったものだと思った。

(田中則夫)