『疑似科学と科学の哲学』(伊勢田哲治著)を読む | 府中まちコム
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作成日 2026.03.09

この記事の分類 府中絵日記,

『疑似科学と科学の哲学』(伊勢田哲治著)を読む

2026年3月9日(月)

テレビのニュース解説番組で脳科学者が語るコメントがどうもよく理解できない。「脳科学」って何と思って文科省のサイトを見ると、脳科学の研究対象は教育学や経済学など人文・社会科学の領域だけでなく芸術等の諸領域を含むあらゆる人間の精神活動による文化も含まれるとある。脳科学と関連諸領域の飛躍的発展を目指すべきだという。

何だか茫洋としている。脳内にチップをぶち込む(!)技術が今より進歩したら、意のままに人を操れるようになるに違いないと勝手な空想に耽り、脳科学は疑似科学の匂いがするんだよねと呟きながら、『疑似科学と科学の哲学』を開いた。

この本は2003年発行なので脳科学には触れていない。疑似科学の例として挙げているのは、神が万物を創ったと説く創造科学、占星術、超能力、代替医療、健康商品など。恋占いやテレパシーを信じはしないが、本当だったらいいのになと思うことも若い頃にはあったので、(難しい部分はすっ飛ばしたが)おもしろく読めた。

疑似科学と科学をどう線引きするのか、線引きできないのか、する必要もないのか、そもそも科学とはいったい何なのか。読み進むにつれ、これまで縁遠いと思っていた哲学が少し身近に感じられるようになった。 

(関口まり子)