焼き肉きんぐ隣地の遺跡発掘調査 | 府中まちコム
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作成日 2019.07.17

この記事の分類 場所・施設, 府中絵日記

焼き肉きんぐ隣地の遺跡発掘調査

焼き肉きんぐ隣地の遺跡発掘調査

2019年7月17日(水)

 第一小学校の西側を甲州街道に抜ける少し前に立派な屋敷があった。その跡地で遺跡の発掘調査が行われていた。

 地面に幾つも深い穴が開けられている。調査員らしき人達が写真を撮ったり、土を運んだり、地べたにしゃがんで何やら真剣に観察していた。

 何年か前、近くの交差点際にあった空き地でも遺跡調査が行われ、説明会に参加したことがある。学芸員の話によると、今から1000年以上前、国分寺と武蔵国府をつなぐ道がこの辺りに造られ、人々が行き来していたのだという。

 第一小学校向かいの旧個人宅はいわゆる豪邸で、時折住人らしき人が門を開けた瞬間、敷地内に稲荷神社のような祠が見えたりしていた。広い庭には手入れの行き届いた植木が鬱蒼と茂っている様子。いかにも町の名士の屋敷らしい落ち着いた佇まいだった。

 今回の発掘で往時を偲ぶ手がかりが発見できたのだろうか。それにしても、主が亡くなったことは知っていたが、住居が知らぬ間に取り壊され、更地になっていたとは驚いた。どうやら5階建ての集合住宅が建つらしい。相続税の関係かとつい想像してしまったが、時の流れというものなのだろう。たまたま発掘調査に出くわしただけでも運がよかったと言うべきか。

(田中則夫)