『ミスター・ムーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢』 | 府中まちコム
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作成日 2023.02.14

この記事の分類 府中絵日記, 映画評

『ミスター・ムーンライト~1966 ザ・ビートルズ武道館公演 みんなで見た夢』

2023年2月14日(火)

ビートルズの武道館公演を実現させた興行師達の奮闘を描いたドキュメンタリー映画『ミスター・ムーンライト』を観に立川高島屋デパート内の映画館kino cinemaへ。

初めてビートルズを知ったのは中学生の頃。深夜に勉強する振りをして聞いていたラジオからだった。イギリスの港町リバプールから彗星の如く現れた4人組は、あれよあれよと言う間に世界の音楽界を席巻した。

ビートルズ来日公演の噂が伝わると、音楽業界だけでなく、会場の武道館をはじめ都内全域の警備体制や交通規制、学校の対応など、広範囲にわたって大小様々な波紋が広がった。ビートルズ公演をめぐる表舞台、裏舞台の様子を映画は克明に伝える。

印象に残ったのは、ビートルズという大物を日本に呼ぶにあたって、実に多くの、気性の強そうな女性達が力を発揮していたという事実だ。かつて音楽雑誌でよく見た、そして憧れた「お姉さん」達が今も元気で、自信ありげに、堂々とインタビューに応じていて、頼もしく感じる。

映画に登場する人達は総じて勇猛果敢。日本全体がそういう時代を突き進んでいたのか。まさにその頃に思春期真っ盛りだった自分も、時代の夢をいっしょに見ていたのかも知れない。

(関口まり子)