コンサートを作る

2024年2月3日（土）

「第132回フロアコンサート　ギターアンサンブルの調べ」と題するギター演奏会が府中市生涯学習センター講堂で開かれ、「ふるさと」「シャボン玉」など数々の変奏曲が披露された。演奏したのは市民合奏団「ギターアンサンブルえん」と「ギターアンサンブル・マディーニ」。

メンバーのひとりとして、この計画を聞いたのは昨年の中頃だったか、ギターを習い始めて1年ちょっとしか経っておらず、譜面を追うのもやっとやっとの状態。コンサートを他人事のように感じていた。どんどん日が迫り、座席表やタイムテーブルが配られ、稽古を重ねてついに本番。

開演前、舞台上での最終チェックになって、遅まきながら気がついた。コンサート作りってこんなに大変なのか。企画立案、関係者との交渉、人の手配、広報、会計、設営・撤収、昼食の心配やら譜面台カバー作りといった細かな作業に至るまで、仕事は無限だ。

間違えたら恥ずかしいという個人的感情にとらわれ、全体の流れをまったく見ていなかった。ギターという楽器の奥深さもよくわかっていなかった。演奏を聴きに来てくれる人々に心の底から楽しんでもらえるようなコンサート作りの一端を担う人に、いつかなれるだろうか。道きわめて遠し。

（関口まり子）