府中市美術館「ミュシャ展」 | 府中まちコム
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作成日 2024.10.14

この記事の分類 府中絵日記, 美術・工芸

府中市美術館「ミュシャ展」

2024年10月13日(日)
府中市美術館は12日(土)から14日(月)まで「市民文化の日」無料観覧日。開館時間の15分前に着くとすでに行列が後ろまでいって折り返し。都合40分ほど並ぶ。

ミュシャ展は数年前のスラブ叙事詩をはじめかなり行っているが、今回特によかったのがスケッチが見られたこと。鉛筆、コンテなどで描かれた下絵は早い筆致だが細かい陰影ですっすっと。表情が実に豊か。

それが本画やポスターではすっきりシンプルになったり、開いていた目が伏目になっていたりする。それがミュシャの魅力的な女性像の代名詞にもなっているのだが、そうして並んだものを見ると、広告としての求められる「ミュシャ」との間でかなり苦しんだ苦悩が感じられた。

パリの新しいメディア石版画工房で大女優サラベルナールの公演ポスターに抜擢されてからの大活躍から jobs など広告ポスター、もちろんこの「ミュシャ」がメインではあるが50歳で故国に帰ってからのスラブ民族団結を訴えての作品を描くようになるまでを振り返れるように力を入れているのも感じられる展覧会である。

☆府中市美術館 ミュシャ展

(小嶋伸一)