元文藝春秋社長平尾隆弘さん、芥川賞直木賞の話 | 府中まちコム
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作成日 2026.01.25

この記事の分類 府中絵日記, 映画・演劇・TV・ラジオ,

元文藝春秋社長平尾隆弘さん、芥川賞直木賞の話

2026年1月25日(日)
「ラジオ深夜便」を聴く。ゲストは文学賞の選考をよく知る平尾氏。

1958年の授賞式。マスコミは芥川賞を受賞した東大の学生作家、大江健三郎さんに群がり、直木賞を受けて上京した山崎豊子さんのところには誰も来ない。ぽつんとしていると旧知だった文春の編集長(芥川賞作品掲載した当の人間、編集長なんだから ― 平野氏談)がたったっと近づいてきて …。

「なんやら芥川賞の方が偉いみたいな雰囲気やけど気にしたらあかんで。菊池寛も言うとる。文学には優れた文学と劣った文学があるだけで直木賞と芥川賞どっちが高級とか低級とかないって。あんたの小説はな、おもろい。おもろかったらええんやから書き続けろ。あんたは持ち味大阪やから、誘われて東京来たらあかん。あんたの小説がおもしろい限り必ず東京の編集者が大阪来るから。来んようになったらあんたの小説がおもろなくなったってことやから、それがいい判断の材料になるんや。大阪におったらそのことがわかるからな」

山崎さん、若い平尾さんに「あの人はなぁ、ええこという事もあるんやで」

選考委員全員が現役作家ということで選考場面でも「ならでは」の会話が飛び交う。「そうしてバトンを次代の作家に繋いでいくんです」と締めた平尾さん。選考会の事務方、司会を長く務めたからこその平尾さんならではのお話は、奇数月の第四土曜日。次回も楽しみである。

(小嶋伸一)