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作成日 2016.10.22

この記事の分類 イベント・祭り, 府中絵日記, 映画評

映像で伝える多摩の戦争 -加害と被害-

農工大上映会2016年10月22日(土)
 農工大で開かれたドキュメンタリー映像上映会に行った。久し振りにキャンパスを歩く。昔の武蔵野はこうだったかと思わせる鬱蒼とした木立は、気分が洗われるようだ。

 府中、調布には掩体壕も残っており、戦争の記録は多少聞いたり見たりはしていたが、立川や東村山に墜落したB29のパイロットに地元民がどう反応したか、インタビュー映像を見て初めて知った。

 終戦間際に中島飛行機工場を爆撃に来たB29の大編隊のうち何機かが墜落し、何人かが捕虜になった。ある者は収容され、ある者は晒し者となり、敵を捕まえたと聞いて駆けつけた群衆に殴る蹴るのリンチを受けたという。

 憲兵隊の指示があったとか、自警団や在郷軍人など町の指導者達がそそのかしたとか、諸説があるが、戦争がなければ善良な市民であった筈の人々が変容してしまうことに暗澹とする。

 山で米兵を見つけて一緒に降りた少年たちが米兵に好感を抱いたというエピソードは興味深かった。敵と教え込まれた相手でも、人間として触れ合うことで憎しみは変わりうる。今は外国の人々との交流や理解が当時よりも広がっているので同じ過ちは起きない、という希望的な見方もあるが…。

(田中則夫)