童謡「背くらべ」の粽(ちまき)は何処に? | 府中まちコム
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作成日 2023.05.05

この記事の分類 イベント・祭り, 府中絵日記

童謡「背くらべ」の粽(ちまき)は何処に?

これがこどもの日に食べる風習の和菓子の粽(ちまき)

2023年5月5日(金)

童謡「背くらべ」の中に「粽(ちまき)たべたべ 兄さんが」という一節があるが、私の故郷では、こどもの日が近づくと、粽が売られるので、こどもの日には粽を食べるという風習で育った。「柏餅」も売られるが、こどもの日と言えば「粽」だ。

ところがコロナ以降帰省しなくなって初めて、子どもの日が近づいても、粽を近隣の店で見かけず、買えないことに気づいた。売っているのは柏餅ばかりだ。あるとき、思い切って、「粽はどこですか?」と尋ねたことがある。いそいそと、教えられた場所へ行ってみると、そこには「中華ちまき」が並んでいて、愕然としたものだ。

ネットで調べて初めてその謎が解けた。なんと、地域によって、子どもの日に食べる和菓子が違うというのだ。大別すると、北海道から関東・甲信地方辺りまでは、柏餅を食べ、「白くて甘くて細長い団子状のものを笹の葉で包んだ粽」は、そもそも存在さえしないのだ。粽の食文化は以西だが、柏餅でも粽でもない食文化の地域もあると言う。

地域によって食文化も違って当たり前だが、今年も粽が食べられなかったな、と思う。来年は、帰省するか、ネットで買うか、はたまた材料を買って自分で作るか。ちなみに材料の葉は「笹の葉」縛るのは「井草」で、中身は「上新粉・もち粉・砂糖・水を混ぜて加熱し、こねて成形する」だけ、らしいのだが……。

(森井マサ子)