随想 | 府中まちコム
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随想

時の流れゆくままに・27

去る3月下旬のことである。手元の携帯が鳴ったので発信者名を確認すると、60年来の親交のある友からのものだった。だが、その直後に耳にしたのは、「夫が脳溢血で他界しました」という、悲痛そのものの奥様の声であった。著名人であっ…

時の流れ行くままに・26

「一期一会」という言葉こそが相応しい運命的な出逢いというものは、誰にとっても生涯において一度や二度は起こり得るに違いない。しかし、長い年月が流れ去ったあとで、その折の何気ない出逢いが文字通りに「一期一会」であったと痛感さ…

時の流れ行くままに・25

2023年3月2日(木) 囲碁将棋の世界にあっては、AIは今や絶対的存在として崇め奉られるようになった。名人を名乗る最強の棋士でも、AIには太刀打ちできなくなってしまったからなのだ。そんな昨今の状況をメディアに煽り立てら…

時の流れゆくままに・24

2023年2月2日(木) 既に傘寿を迎えた老身のゆえに、スマートフォーンの性能に対するこだわりは殆どない。通話やメールなど、ごく基本的な通信機能が備わっておれば十分だと考えているから、使用している機種もごく安価な代物で、…

時の流れゆくままに・23

2023年1月1日(日) 令和5年1月1日の早朝、初日の出を迎えるために多摩川に架かる四谷橋へと足を運んだ。当日は稀に見るほどの晴天で、風の道と呼ばれる府中市側の土手伝いに四谷橋へと向かう途中からは、富士山や多摩連山のシ…

時の流れゆくままに・22

去る11月8日の夜には全国各地で見事な皆既月食が観測された。私も多摩川の土手に上り東の空で刻々と変貌する一連の月食の様子を眺めていたが、なかなかに印象的なものではあった。さらにまた、物好きなこの身は翌朝も早起きして再び土…

時の流れゆくままに・21

このコラムでは政治的な問題にはあまり触れないように心掛けてきてきたのだが、昨今の政界の惨状を目にしていると、そうばかりもしてはおられない。保守主義者を標榜する政治家の多くは、自分の首を守ることにしか関心のない「保首(・)…