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随想

時の流れゆくままに・20

通常の早朝散歩では、自宅に近い関戸橋のたもとに出たあと、「風の道」と呼ばれる府中市側の多摩堤を伝い上流方向へと遡る。そして四谷橋に至ったら同橋を渡って対岸の多摩市側の堤上に立ち、そのあと下流方向へと進み関戸橋を目指す。最…

時の流れゆくままに・19

まだ空が暗い午前4時頃、多摩川に架かる関戸橋の中程から東の空を眺めやっていた。早朝散歩の時刻をいつもより1時間も早めて橋上に立ったのは、それなりの意図があったからである。この日の月齢は25日、完全に月が見えなくなる新月ま…

時の流れゆくままに・18

2022年8月10日(水) ウクライナ情勢は日々混迷の度を深めている。ロシア側に元々の非があるのは否みようがないが、その構図を少々異なる観点から考察してみるのも一興ではあるだろう。 喩えは悪いかもしれないが、自然豊かで食…

時の流れゆくままに・17

2022年7月12日(火) 富士山麓南東部に位置する富士サファリパークを30年ぶりくらいに訪ねてみた。息子、娘、そして孫たちも一緒だった。入園ゲートそばの駐車場に入り一時下車しようとすると、どこからともなく、ドーン、ドー…

時の流れゆくままに・16

いま5月23日の午前5時過ぎ――初夏の爽やかな大気に全身を包まれながら、眼下に広がる太平洋の朝明け光景を見下ろしている。空は薄曇りで静かな海面(うなも)を赤々と照らす朝の陽光こそ見られないものの、その穏やかな情景を目にし…

時の流れゆくままに・15

2022年5月13日(金) 久々に山梨県側に属する多摩川源流域を訪ねてみた。青く澄んだ清冽な水は、泡立つ激流となって急峻な谷間を一息に駆け下る。そんな源流域の光景を眺めやっていると、すっかり忘れ去っていたものを想い出しハ…

時の流れゆくままに・14

2022年4月13日(水) 直木賞作家の乃南アサさんから新著「続・犬(いぬ)棒(ぼう)日記」(双葉社刊)が贈られてきた。「犬も歩けば棒にあたる」の諺に因(ちな)むその書名が物語るように、それは彼女が日常生活を送るなかで偶…